朗読劇「振袖火事と権之丞」


 植木の里・安行の開祖、吉田権之丞翁の没後300年の2002年5月に開催されたイベントです。朗読劇の鑑賞は無料で行われ、会場の都合で200人の市民らが楽しみました。その記録です。


タイトル:時空を超えよみがえる振袖火事と権之丞

主催団体:植木の里開祖吉田権之丞祭実行委員会

内容:安行地区の植木と、切っても切れない縁がある江戸の大火、振袖火事と八百屋お七の火事。権之丞が20代のころ遭遇したと見られる明暦(めいれき)3年正月の「振袖火事」を題材に、放送劇作家の西沢實(にしざわ・みのる)さんが書き下ろした脚本で、朗読集団「ぶれさんぽうず」の4人が演じる。

日時:5月4日(土)午後1時30分開演(午後1時開場)

場所:川口市立安行公民館=写真=   【地図】 (協力・マピオン)


朗読劇会場の安行公民館 明暦(めいれき)の大火「振袖火事」: 明暦3年(1657)年1月18日、本郷5丁目(現在の文京区本郷)の本妙寺から出火。火は2日間燃え続け、江戸のほとんどを焼きつくし、10万人以上の死者が出たという。

 同じ振袖を着た娘が3人も続けて病死したので、その振袖を焼こうとしたら、火のついた振袖が舞い上がって寺に燃え移った。「振袖火事」とも呼ばれるようになった言い伝えもある。

 この火事の後、幕府は「定火消」という消防組織をつくり、さまざまな防火対策に着手。火が燃え広がるのを防ぐために町のところどころに火除地(空き地)や火除土手をつくり、道の幅も広くした。商店などは燃えにくい土蔵造りにすることをすすめ、町には火の見やぐらをつくり、防火用水を置いたという。

西沢氏書き下ろしの脚本(さわりの部分): 3日3晩燃え続けてやっと鎮火した「振袖火事」。1人の男が芝川を渡って、日ごろ目をかけていただいている江戸・滝野川のお殿さまのところに火事見舞いにやってきて、肝をつぶした。丸焼けの大江戸。見渡す限りの焼け野原…。

 「こりゃひど過ぎる」。冬枯れとはいえ緑がまったくない。惨状はひどい。「緑をもってきて植えそう」。この男は、すぐにとって返し、武州・川口の在、安行で志を同じくする仲間を集め、大量の植木や花を、緑を届けた――。

 この男が、吉田権之丞だ。いわば、今でいう<緑のボランティア>。権之丞は仲間から「花屋」と呼ばれ、吉田家の屋号「花屋」は今でも子孫によって受け継がれているという。

 ■朗読集団「ぶれさんぽうず」 放送劇作家が講師を務める日大芸術学部の朗読研究会が母体となって結成されたプロの朗読集団。朗読の基本的な技術である「ブレス(息)」と「ポウズ(間)」に由来する合成語。全国各地で活躍している。



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