東京湾のハゼつり


 東京・佃島にハゼ釣りに出かけた。下町情緒豊かで「向こう三軒両隣」の世界が残る=写真上=。住吉神社に通じる朱塗りの佃小橋(つくだこばし)のたもと、隅田川に通じる、船溜まりに午前6時ごろ、到着。大川端リバーシティーの超高層"億ション"が朝日に輝いている。公衆トイレや水道水も備わっている。

 釣りの合間に、隅田川に出た=写真下=。約600メートル先の勝鬨(かちどき)橋までウオーキング。勝鬨橋は墨田川の最下流の橋で、中央が可動式。昭和15年の完成。行き交うウオーカーは気軽にあいさつする。

 住吉神社裏の灯台付近で出会った、70歳ほどのおばあちゃんは「2、3日前に転倒して頭を打った。歩くと体に良いので、歩いてきた」「今、娘のところに来ている」と、妙になれなれしく声をかけてきた。思わず「お大事に」と言って別れた。

 隅田川の護岸は遊歩道が整備されていた。薄紫色のハギが秋風に揺れていた。対岸には、かなり高い部分が廊下でつながっている、聖路加ガーデンのルークスタワー、東京新阪急ホテルがそそり立っている。神社裏にある、佃公園ではキンモクセイが満開で芳香を放っていた。

 古い住宅がびっしりと並んだ住宅街に、「佃弁天」様が祭られていた=写真右=。正式には「佃天台子育地蔵尊」。左手に如意宝珠、右手に錫杖を持っている。縁起によれば、平らな自然石に刻まれている地蔵尊は珍しく、長寿延命、家内安全、諸願成就にご利益があるという。本尊のそばにある大イチョウを触るとご利益があるそうで、地元のおばあさんは線香を上げたあと、幹回りが3メートルほどある大イチョウの古い幹をなでていた。佃島だけでなく、多くの信仰を集めているという。


 午後には、羽田空港が望める京浜島に場所をかえた=写真左=。この日の釣果は、ハゼ3匹に、雑魚5匹、カニ20匹ほど。夜は、ハゼをフライにした。カニは翌朝、新芝川に放流した。

(2000.10.14)

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