軽率大臣

  馬鹿な大臣がいたものだ。中国漁船の船長釈放や衝突ビデオの流失、ロシア大統領の北方領土上陸などで、菅政権を無責任ぶりを追及する追及する野党の火の手に、油を注ぐ結果となっている。

   柳田法務大臣は、地元・広島市での大臣就任祝賀会で、「法相は(国会答弁を)二つ覚えておけばいい。『個別事案については答えを差し控える』『法と証拠に基づき適切にやっている』だ」と得意気に挨拶。マスコミを通じてこの発言が流れるや、自民など野党から「言語道断の話だ」「国会軽視も甚だしい」などと批判する声が一斉に上がった。コトの重大さを初めて知った柳田大臣は「思慮が足りなかった」と陳謝したが、もうあとの祭り。責任追及の手は、柳田大臣の辞任要求から菅総理の任命責任が問われる事態に進んでしまった。

   読売新聞のコラム「編集手帳」もこの話題を取り上げている。ちょくちょく色紙に揮毫を求められる有名人の「知恵」を紹介。有名人はあらかじめ定型句を決めておき、求めに応じて、句に名前を加筆修正して色紙にして贈っていたという。

   明治から昭和期の歌人、吉井勇は「粉黛(ふんたい=化粧)の仮の姿と思へども今宵□□の美しきかな」と色紙にしたため、大衆小説「宮本武蔵」で知られる小説家吉川英司は、旅先の宿で迎えた朝、女将から求められると、「□□□□□けさの□□の朝化粧」との艶やかな句の□部分に女将の名を入れていた。

   というわけで、小生も一句、詠んでみた。
   「化粧した仮の姿と思えども今宵ゴアヤの美しきかな」
   「晩秋のけさのゴアヤの朝化粧」
ゴアヤとは、たまたま、目の前の職場で仕事に勤しんでいる女性の名である。

   件の「編集手帳」氏。柳田法相の軽率発言に「(二言だけなら)頭を使う空欄もない。少し利口なオウムなら柳田氏の後釜が務まるだろう」と皮肉たっぷりに結んでいた。

(2010.11.18記)


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